カンナビノイドテルペンCDTとは? CBD製品の風味と体験を深める麻由来成分を徹底解説

近年、CBDをはじめとするカンナビノイド製品への関心が高まっています。多くの製品が登場する中で、「テルペン」という言葉を耳にする機会も増えました。特に、CDT(Cannabis Derived Terpenes)という表記を見かけることがあるかもしれません。

この記事では、CBD製品の品質や体験を語る上で重要な要素であるカンナビノイドテルペンCDTに焦点を当て、それが一体何なのか、なぜ注目されているのかを分かりやすく解説します。

1. そもそも「テルペン」とは? 植物が持つ香りの力

テルペン」とは、植物によって生成される有機化合物の大きなグループです。花や果物、ハーブなどが持つ独特の香りや風味の元となっています。例えば、レモンの爽やかな香り、バラの華やかな香り、松の清々しい香りなどは、それぞれが持つテルペンによるものです。

テルペンは香りや風味だけでなく、植物が昆虫を引き寄せたり、捕食者から身を守ったりするためにも重要な役割を果たしています。その種類は非常に多く、自然界には2万種類以上が存在すると言われています。

大麻草にも豊富にテルペンが含まれており、その品種ごとに異なるテルペンの組み合わせが、特有の香りのプロファイル(例:フルーティー、フローラル、アーシー、ウッディなど)を生み出しています。

2. 「カンナビノイドテルペンCDT」の定義: Cannabis Derived Terpenes

では、「カンナビノイドテルペンCDT」とは具体的に何を指すのでしょうか。CDTは「Cannabis Derived Terpenes」の略称であり、その名の通り、大麻草(Cannabis)から直接抽出されたテルペンのことを指します。

テルペンは様々な植物から抽出できますが、CDTにこだわるのは、大麻草が持つ複雑かつ繊細な香りのプロファイルや、微量ながらも存在する多種多様なテルペン類をそのまま得られる可能性が高いからです。

市場には、大麻草以外の植物から抽出されたテルペン(ボタニカル由来テルペン、BDT:Botanical Derived Terpenes)も多く流通しています。BDTは特定のテルペン成分を組み合わせて、大麻草の特定の品種の香りを「再現」することを目指すことが多いです。一方、CDTは文字通り大麻草そのものから抽出されるため、より「本物に近い」香りや風味を持つと考えられています。

3. なぜCDTが重要なのか? アントラージュ効果との関連性

カンナビノイドテルペンは、大麻草の同じ腺毛(トリコーム)で作られ、一緒に存在しています。これらの成分が単独で働くのではなく、互いに影響し合いながら全体として特定の効果や体験を生み出すという考え方があり、これを「アントラージュ効果(Entourage Effect)」と呼びます。

例えば、CBD単体を使用した場合と、CBDに様々なテルペンや他のカンナビノイドCBNCBGなど)を組み合わせた「フルスペクトラム」や「ブロードスペクトラム」と呼ばれる製品を使用した場合とでは、得られる体験が異なるとする考え方があります。これは、テルペンを含む様々な天然成分が、カンナビノイドの働きをサポートしたり、調整したりすることで、より相乗的な効果を生み出す可能性が示唆されているためです。

CDTは、大麻草が本来持っているテルペンの組み合わせを比較的そのままの形で抽出できるため、このアントラージュ効果をより自然かつ効果的に引き出すことに貢献するのではないかと期待されています。大麻草の品種によってテルペンの構成比が大きく異なるため、特定のCDTを使用することで、その品種が持つとされる特徴的な体験(例:リラックス、フォーカスなど)をより感じやすくなる可能性があると考えられています。

4. CDTはどのように使われる? 製品への応用

CDTは、主に以下のようなカンナビノイド製品に付加価値を与える目的で使用されます。

  • カンナビノイドアイソレートへの添加: CBDアイソレートのように純度を高めたカンナビノイド単体は、ほとんど無味無臭です。ここに特定のCDTを加えることで、そのテルペン由来の香りや風味を持たせることができます。
  • ディストレートへの添加: CBDやその他のカンナビノイドを濃縮したディストレートは、製造過程でテルペンの一部が失われることがあります。ここにCDTを添加することで、失われたテルペンを補い、香りや風味を向上させ、より自然な製品に仕上げます。
  • フルスペクトラム/ブロードスペクトラム製品の強化: 元々テルペンを含むこれらの製品に、さらに特定のCDTをブレンドすることで、狙った風味や潜在的なアントラージュ効果を強調することがあります。

特に、ベイプ製品やアトマイザーなどに充填されるリキッドの形で使用されることが多く、吸引時に豊かな香りと風味、そしてカンナビノイドとの相乗効果を楽しむことを目的としています。

5. 品質と抽出方法の重要性

CDTの品質は、使用する大麻草の品質や抽出方法に大きく左右されます。テルペンは非常に揮発性が高く繊細な成分であるため、抽出過程で熱や圧力がかかりすぎると、成分が変化したり失われたりする可能性があります。

低温での抽出方法(例:水蒸気蒸留法、超臨界CO2抽出法など)を用いることで、大麻草本来のテルペンプロファイルをより忠実に維持することが可能になると考えられています。高品質なCDTは、よりクリーンで、品種特有の複雑な香りを持ち、少量でもその存在感を感じさせます。

CBD製品を選ぶ消費者の中には、単にカンナビノイドの含有量だけでなく、テルペンの種類や品質にも注目する人が増えています。CDTを使用している製品は、これらのこだわりのある消費者にとって魅力的な選択肢となり得ます。

まとめ:CDTが拓くカンナビノイド体験の可能性

カンナビノイドテルペンCDT(Cannabis Derived Terpenes)は、大麻草から抽出された天然の芳香成分であり、製品にその品種本来の豊かな香りや風味をもたらします。H4CBDCBDCBNCBGといった様々なカンナビノイドと組み合わせることで、アントラージュ効果を介して、単一成分では得られない相乗的な体験を生み出す可能性が期待されています。

高品質なCDTは、CBD製品の品質を向上させ、消費者に深い満足感とユニークな体験を提供するための重要な要素です。製品選びに迷った際は、どのようなテルペンが使用されているか、特にCDTが使用されているかどうかに注目してみるのも良いでしょう。

CDTを理解することは、カンナビノイド製品の世界をより深く知り、自分に合った製品を見つけるための一助となるはずです。


【免責事項】

本記事は、カンナビノイドテルペンCDTに関する一般的な情報提供を目的としており、特定の製品の効果効能を保証したり推奨したりするものではありません。また、日本の薬機法、食品衛生法その他の関連法令に関わる表現については、細心の注意を払っておりますが、その適合性を完全に保証するものではありません。カンナビノイドおよび関連成分を含む製品の製造、輸入、販売、使用に関しては、最新の法令情報を確認し、適切な専門家にご相談の上、ご自身の判断と責任において行ってください。本記事の情報に基づいて発生したいかなる損害についても、一切の責任を負いかねます。

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麻由来テルペンと植物由来テルペンの違い

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