CBDリキッドを自作するとき、最後まで悩みやすいのが「濃度(mg数)の決め方」です。同じ原料を使っても、濃度設計を間違えると吸い心地が薄っぺらくなったり、逆に結晶化して詰まったりと、仕上がりが大きく変わります。この記事では、CBDリキッドの濃度計算の基本式から、mg数の出し方、配合設計のバランス、必要な原料量の目安までを、はじめての方にもわかるように整理しました。手順そのものをまだ把握していない方は、先にCBDリキッドの作り方完全ガイドで全体像をつかんでから読み進めると理解がスムーズです。
なぜ「濃度設計」が仕上がりを左右するのか
CBDリキッドは、おおまかに「カンナビノイド原料」「テルペン」「希釈材」の3つで構成されます。このうち濃度=カンナビノイドの配合比率は、香りの乗り方・ミストの満足感・原料コスト・そして結晶化のしやすさのすべてに直結します。
濃度が低すぎると物足りない仕上がりになり、高すぎると粘度が上がってアトマイザーが詰まりやすく、保管中に結晶が析出する原因にもなります。だからこそ「なんとなく」で作らず、狙った濃度を数字で設計することが、再現性の高いリキッドづくりの第一歩になります。
CBDリキッドの濃度(mg・%)の基本
濃度の表し方には、主に2通りあります。
- パーセント(%)表記…リキッド全体に占めるカンナビノイドの重量比。例)全体10gのうちCBD2g=20%
- mg表記…製品全体、または1mlあたりに含まれるカンナビノイドのミリグラム数。例)「総量2000mg」「200mg/ml」
市販品の表記でよく見る「30%」「1500mg」といった数字は、この2つを言い換えているだけです。自作では、まず%で設計してからmgに換算すると計算がシンプルになります。
濃度計算の基本式とmg数の出し方
もっとも扱いやすいのは重量ベースの考え方です。基本式は次の通りです。
カンナビノイド重量(g) = リキッド全体量(g) × 目標濃度(%) ÷ 100
総mg数 = カンナビノイド重量(g) × 1000
たとえば10gのリキッドを20%濃度で作る場合、必要なアイソレートは「10×20÷100=2g」。これをmgに直すと「2×1000=2000mg」、1mlあたりに換算すると約200mg/mlとなります(リキッドの比重を約1.0gとした簡易換算)。残りの8gをテルペンと希釈材で配分すれば配合が完成します。
目標濃度から必要なアイソレート量(10gバッチの目安)
| 目標濃度 | アイソレート | テルペン+希釈材 | 総mg数の目安 |
|---|---|---|---|
| 10% | 1.0g | 9.0g | 約1,000mg |
| 20% | 2.0g | 8.0g | 約2,000mg |
| 30% | 3.0g | 7.0g | 約3,000mg |
| 40% | 4.0g | 6.0g | 約4,000mg |
初めての方は10〜20%あたりが扱いやすく、香りと吸い心地のバランスも取りやすい領域です。30%を超える高濃度設計も可能ですが、後述する結晶化対策が必須になります。
配合設計:原料3要素のバランスを決める
濃度(カンナビノイド比率)が決まったら、残りをテルペンと希釈材でどう配分するかを設計します。ここがリキッドの個性を決めるパートです。
① ベースになるカンナビノイド原料
リキッドの土台には、無味無臭で配合計算がしやすいCBDアイソレート原料が最適です。結晶パウダーなので狙った濃度を正確に作りやすく、香りはテルペン側で自由に設計できます。マルチカンナビノイド設計でアクセントを加えたい場合は、希少成分のCBGアイソレート原料を一部ブレンドする方法もあります。取り扱い原料の一覧はアイソレート原料カテゴリからまとめて確認できます。
② 香りを決めるテルペン
無味無臭のアイソレートに風味を与えるのがテルペンです。配合量はリキッド全体の数%程度が一般的で、入れすぎると刺激が強くなるため少量から調整します。ストレイン由来の複雑な香りを狙うCDT、バランス型のハイブリッド、フルーツ・スイーツ系まで揃うボタニカルなど、方向性に合わせてテルペンカテゴリから選べます。テルペンの種類と選び方の基礎は、姉妹店TERP HEADSの専門ガイドも参考になります。
③ 粘度を整える希釈材
カンナビノイドとテルペンだけでは粘度が高すぎてアトマイザーが詰まりやすくなります。PG(軽くミスト少なめ)・VG(甘みありミスト多め)・専用ブレンドなどの希釈材で、扱いやすい粘度に整えましょう。希釈材の比率は最低でも25%程度を確保するのが結晶化対策の目安です。詳しくは希釈材カテゴリのラインナップをご確認ください。
高濃度でも結晶化させない濃度設計のコツ
自作リキッドで最も多いトラブルが、数日後にカートリッジ内で結晶ができてしまう「再結晶化」です。原因の多くは濃度が高すぎる/希釈材が少なすぎる/溶け残りの3つに集約されます。
高濃度(30〜40%以上)を狙う場合は、液状で安定しているH4CBD原料(ディスティレート)を一部混ぜると、結晶化耐性を高められます。粘度の高いディスティレートをアイソレートと併用することで、リキッド全体の安定性が上がる設計です。各種ディスティレート原料はディストレート原料カテゴリからご覧いただけます。
狙った濃度を正確に作るための道具
濃度計算をいくら正確にしても、計量がアバウトでは意味がありません。最低限そろえたいのは、0.01g単位の精密スケール・耐熱ガラスビーカー・撹拌用のスターラーまたはマドラー・充填用シリンジです。これらはラボ用品ページでまとめて揃えられます。とくにスケールは配合の生命線なので、目分量は避けて必ず重量で管理しましょう。
仕上げたリキッドの相性も重要です。高濃度のカンナビノイドリキッドは、セラミックコイル系の510アトマイザーが定番です。アトマイザー選びはアトマイザーカテゴリを参考にしてください。
原料の選び方と容量の目安
まずレシピを試したい段階なら、3g〜10gの少量パックがおすすめです。前述の計算式の通り、CBDアイソレート3gあれば20%濃度で約15ml分のリキッドが作れるため、試作・テイスティング・配合検証には十分です。本格的に量産へ進む段階では、容量の大きいパックや大口注文に切り替えるとコスト効率が上がります。
すべての原料はCOA(成分分析証明書)を公開しており、第三者検査機関でTHC基準のクリアを確認しています。品質の裏付けを確認したうえで、用途に合った容量を選んでください。
よくある質問(FAQ)
- Q. CBDリキッドの濃度は何%くらいが目安ですか?
- A. 初めての方は10〜20%が扱いやすく、香りと吸い心地のバランスも取りやすい領域です。30%以上の高濃度も可能ですが、希釈材を十分に確保するか、H4CBDディスティレートを併用するなどの結晶化対策が必要になります。体感には個人差があります。
- Q. mg数はどうやって計算しますか?
- A.「リキッド全体量(g) × 濃度(%) ÷ 100 × 1000」で総mg数が求められます。例として10gのリキッドを20%で作ると、CBD2g=約2000mgになります。
- Q. アイソレートが溶け残ってしまいます。
- A. 濃度が高すぎるか、加温・撹拌が不足している可能性があります。60〜70℃の湯煎でゆっくり温めながら撹拌し、それでも溶け残る場合は希釈材を数%追加して再加温してください。
- Q. 自社ブランドでリキッドを作りたいのですが。
- A. OEM・PB製造のご相談も承っています。原料選定から配合設計、容量設計まで一貫してサポート可能です。お問い合わせフォームよりご連絡ください。
まとめ
CBDリキッドの濃度計算は、「全体量 × 濃度% ÷ 100」というシンプルな式さえ押さえれば、誰でも狙った仕上がりを再現できます。あとはCBDアイソレートをベースに、テルペンで香りを、希釈材で粘度を整えるだけ。まずは少量パックで試作し、自分好みの黄金比を見つけてみてください。原料選びに迷ったら、アイソレート原料カテゴリからCOA付きの高純度原料をチェックしてみましょう。

